静岡シルク<br>「羽衣」プロローグ

イベント

静岡シルク
「羽衣」プロローグ

2018年11月3日(土) 北ワシントンホテル前  ●1回目 13:45 ●2回目 15:30
11月4日(日) コミュニティホール七間町    ●1回目 12:00 ●2回目 14:00

この企画はCCC-静岡市文化・クリエイティブ産業振興センターが新たに始める
パフォーミング・アーツ・プロジェクトの一環である。
大道芸や演劇、ダンスなどの盛んな静岡から、新しい身体表現を創出させることをまずは目標にしている。
高い芸術性を求めることは当然だが、同時に広い大衆性を併せ持つ表現に挑戦したいと考えている。
それは劇場(シアター)だけでなく、ストリートなどのオフシアターでのパフォーマンスも前提としているからだ。
ポスト大道芸とでもいえるこの新しい舞台芸術を実践していくときに、注目しているジャンルが
現代サーカス(Nouveau cirque/ヌーヴォー・シルク)である。

現代サーカスとは、これまでのサーカスが肉体(フィジカル)の強さや
技術を圧倒的に見せるパフォーマンス(身体的技術のオムニバス)だとしたら
「現代サーカス」は物語性をベースに、感情や詩情を表現するために技術を使うという違いがあると理解している。
従来型のサーカスのような大きな装置は必ずしも必要なく、出演者も少人数で一人でも可能である。
ゆえにサーカステントでなく小規模な場所や劇場などが舞台になる場合も多くシアターサーカスとも呼ばれる。
サーカスの持つ驚きや興奮とシアターが持つ芸術性や知的欲求を同時に満たすものとして
舞台芸術の新しい可能性を持つ。

「静岡シルク」プロジェクトは2年後2020年の公演に向けて、本年4月より本格的に始動していく。
プロジェクトリーダー(プロデューサー)は静岡市文化・クリエイティブ産業振興センターの
プログラムディレクター柚木康裕。現在の参加パフォーマーは現在フランスで現代サーカスを学ぶ
ジャグラー小辻太一とベルギーでゲント王立音楽大学院で研鑽に励むパーカッショニスト鈴木彩および
静岡を拠点に活発に活動する振付家/ダンサーの遠藤綾野である。
今後パフォーマー、ダンサー、ミュージシャンを増やし、また映像や衣装、美術などのアーティストにも
参加を要請し、2020年に向けてより充実した舞台を目指していく。
演目は能『羽衣』の物語をベースとし、現代サーカスで表現する。


「羽衣 〜オルタナティブストーリー オブ 白鳥伝説〜」
世界遺産富士山の構成資産である三保松原を舞台にした能の人気演目『羽衣』をベースとし、
現代サーカスと呼ばれる創作表現を用いて舞台化する。
『羽衣』はユーラシア大陸に広く分布する羽衣伝説を起源としていると伝えら れる。
この伝説の多くは乙女の姿をした白鳥が水浴しているときに土着の男性と出会い、
妻となり生活を共にするのだが、最後には男性から去っていくということが共通している。
『羽衣』もこの伝説から着想を得ているのは想像に難くない。
ただ「羽衣」の場合は、他の伝説と違い女性は妻になることはなく、舞を見せ、その後天上に去っていくという
見逃せない差異がある。

『羽衣』の中でもっとも有名なセリフである「天に嘘偽りはありません。あるのは人間の世界のみなのです」と
天女に諭された土着の男性(白龍)は、自らの疑いを恥じて、羽衣を返す。
天女は安堵し、その舞を存分に舞ったのちに天に帰っていく。その時に眼下に広がる景色を見て、
天にも勝るとも劣らない素晴らしい風景だと天女は気づくのです。
このように「羽衣」には支配被支配の関係や強烈な自我の存在が続くことはない。
自らの過ちを素直に認める、相手の良いところを素直に認めるという心がここにはないだろうか。

この心によって生み出される融和こそ、現代においてもっとも必要なことだろう。
対立や紛争の絶えない時代において、この『羽衣』は価値観の違う人間が一緒に生きていくヒントを与えている。
本公演は『羽衣』のこの差異(舞い、対立/融和)に注目して創作を展開する。



出演者

Musician
鈴木 彩(すずきあや)
静岡県沼津市出身。 桐朋学園大学音楽学部打楽器科卒業、同大学研究科修了。
2011年、東京文化会館で開かれた世界的マリンバ奏者である安倍圭子氏のリサイタルに出演、安倍圭子氏と共演。
好評を博す。 2012年、日本打楽器協会主催、マリンバスピリチュアルコンクール第一位、
三木稔賞受賞。(アンサンブルグループY.T.E) 2013年、日本打楽器協会主催新人演奏会に出演、新人賞受賞。
2014年、アメリカのカルフォルニアにて行われたSCIMCマリンバコンクール、ファイナリスト。
同年、ポーランドにて行われた、ポーランド国際打楽器コンクール・マリンバ部門シニアの部 第1位、
併せて全体のグランプリを受賞。 2015年、銀座YAMAHAで開催された、安倍圭子マリンバアカデミーの
ファイナルコンサートに出演。 マリンバを安倍圭子、加藤訓子、打楽器を杉山光枝、佐野恭一、塚田吉幸、
Wim Koninkの各氏に師事。現在、奨学金を得てベルギー・ゲント王立音楽院に留学中。



Juggler
小辻太一(こつじたいち)
ジャグラー。12歳時にジャグリングを始め、静岡・関東を中心に活動後、2017年9月にフランス、リールのサーカス学校に入学。ダンス要素を取り入れた動作で空間を広く使うボールジャグリングを得意とする。出演経歴等:現代サーカスカンパニー ながめくらしつ「誰でもない」出演(2014、世田谷パブリックシアター)、ジョアン・スワルトヴァゲール演出作品「山の向こうに」出演(2016、アンスティチュ・フランセ東京主催)、ジャグリング・バトルコンテストJuggling Jam Session ボール部門優勝(2014)。



Dancer
遠藤綾野(えんどうあやの)

8歳よりクラシックバレエを始める。佐多達枝・河内昭和に師事。
師事する佐多作品「カルミナブラーナ」「第9」「庭園」等に01'〜11'まで出演。
コンテンポラリーダンスでは 柳本 雅寛、大宮 大奨、磯島 未来、神村 恵、ジャン ローラン サスポータス等に師事、
作品にも携わる。 自らも08'より振付活動を開始し、これまでに「春の祭典」「12階の月」「La vie et la molt」等
小作品含む約25作品をシアターX,森下スタジオ、中野ZEROホール等で発表。
オペラ作品への振付提供も行っており、首都オペラ「トゥーランドット」「ハムレット」、
愛知祝祭管弦楽団「ジークフリート」にて振付を担当。(いずれも佐藤美晴演出)好評を得る。
16'より活動拠点を都内から静岡に移し、CCC企画「七間町ハプニング」や
「Seven Elephants Bring Happiness」への振付提供。
また今秋はオクシズとSpacのプロジェクト「オクシズ縁劇祭」にダンサーとして参加、
大道芸ワールドカップ、遠州森町の舞楽を新たな音楽と踊りで再生させたユニット「サンユウカ」での再演、
出演が予定されている。



[ 公演情報 ]
静岡シルク

「羽衣」プロローグ(上演時間約20分)

@大道芸ワールドカップ in 静岡 2018

11/3(土) 北ワシントンホテル前

     1回目 13:45 2回目 15:30

11/4(日) コミュニティホール七間町前

    1回目 12:00 2回目 14:00