静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)

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Creator’s Reportクリエーターズリポート

#16現代アート作家
小川亮

情報過多の現代、我々の時間は限られている。

だからこそ、一瞬で思考を奪うような作品を制作していきたい。

テレビやネット、映画や本など様々な媒体があるが、それらはあまりにも語り過ぎていて、受け手の視野を狭める傾向にある。絵画や芸術作品はあまり語らない。考えさせようとする。受ける側は色々な感情が芽生え豊かな気持ちになる。一方で関心を持たれなかったり、興味が沸かない事も多々ある。その中、生きているとビビッと来る作品、立ち止まってしまう作品に巡り合あう。人は思考し、考えを巡らせるのだろう。また考えられず立ち尽くす人もいるだろう。それだけ強い力が芸術作品には込められている。

 自分の作品はある一定の時期から作風が変わった。制作時に作品を観る人や部屋に飾る人の事を考え始めた。自分の感情を100%作品に込めるという概念をやめた。この考えは他の作家からも賛否がありそうだが、そう考え始めた。自分の感情を前面に出した作品というのは単純に綺麗ではないと感じたからだ。内から絞り出した膿のような苦々しさがあった。ある程度に他者や外界社会を意識して中和させようと考え始めたのがきっかけだ。
 
 また自然の中からインスピレーションを得て制作をするようになった。作品にルールが生まれ統一感がでた。自分の中にあるメッセージや感情、そして自然から感じ取れる美しさ。この二つを意識して日々創作に励んでいる。感情に波紋を起こせるのか。作家として、一瞬で魅了する作品を制作していきたい。

CCC公募展入選者展覧会 『Camp×Art 抽象絵画キャンプ場』
会 期:10月14日(土)~11月12日(日)
時 間:10:00~21:00※月曜休館・入場無料
会 場:CCC2Fギャラリー
主 催:静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)
在廊日:10/14. 22. 29 、11/5.12 10:00-14:00

Creator’s Introduce
現代アート作家
小川亮

「これはなんだろう?」 そんな感情から始まる波紋を広げ、その人の人生に影響を与える。 芸術はそれだけ力の強い媒体だと思う。

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