国際交流とアートを活発化していきたいと願っています。

私たちとスベトラナさん、通訳のKinakoさんは2022年6月、X(旧Twitter)の音声配信機能「スペース」を通じて知り合いました。当時、私たちは海外で展覧会を開くことを目指しており、英語のカンペを使い、海外の方々と交流を試みていましたが、言葉の壁により意思疎通が難しい状況でした。そんな中、たまたま同席したKinakoさんが「日本語を英語に通訳します」と提案してくださったことがきっかけで、協力関係が始まりました。
しばらくしてKinakoさんから、フランス在住で日本での展覧会を望んでいたスベトラナさんを紹介されました。彼女は行動力にあふれ、「フランスであなたたちの展覧会を開催できる」とまで言ってくれましたが、当時の私たちは費用面の不安もあり実現には至りませんでした。その後、日本での展覧会実現に向けCCCに相談するなど努力を重ねましたが、2年間は具体的な進展がありませんでした。

2024年、ついにスベトラナさんが夫婦で日本を訪れることになり、私たちは静岡での交流の機会を設けました。お寺での法要に参列したり、丸子宿でとろろ懐石を楽しんだり、静岡大学の学生さんたちと似顔絵を交換したりしました。また、CCCコーディネーターの甲賀雅章さんと展覧会の可能性について話し合いました。
このような交流を経て今回スベトラナさんとKinakoさんもまた、ようやく初めて対面します。オンラインで2年以上、毎週のように築いた信頼関係が実を結び、初対面とは思えないほどの絆を私たちは感じています。
私たちは、この経験を多くのクリエイターや未来の子どもたちにも広げ、国際交流とアートを活発化していきたいと願っています。そして、今私たちが築いている道が次の世代にとっての新たな標準となることを目指し、これからも活動を続けていきます。
改めまして、このような貴重な機会をいただいたことに心より感謝申し上げます。
<このコーナーは個人の見解リポートです>

スベトラナ
フランス人のアーティスト、研究者、映画監督。広告業界を経て絵画とアートに転向。フランスでの修士号取得後、短編アニメーションで国際映画祭受賞。現在はポワティエ大学で教職、リエージュ大学で研究中。

ペトロアンドヨゼフ
田川誠と深澤慎也のアートチーム。静岡を拠点にアートの制作、展示、ワークショップを行う。昨年アメリカでワークショップや展示を実現し、現在はフランスでの展覧会の準備を進めている。