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Creative NOW

[創造は想像から。]
CCCプログラムディレクター 神津宏昭

creatorに必要なimaginationとは?

「創造は想像から」と言っても言葉遊びではありません。創造すること(create)は想像(imagine)から始まる、つまり想像する力imaginationがcreationには欠かせないということです。

デザインの大きな目的は問題解決することですが、その前に問題を発見できなければ前に進めず解決の手段も見つかりません。デザインの課題を学生に出すと、まずつまずくのは上手く問題を見出せないことです。現状を受け入れて不満がなければ問題は発生しません。いかに厳しい目、批判的で客観的な姿勢で物事を観察できるかが問われます。
目の前に問題が転がっているか、または他者から問題が与えられている場合を除いて、問題を見つけるのは想像力によってです。健全な意味での疑問とか疑念、猜疑心などによる想像力です。

観察などから見つけた問題を推察して答えを導き出し、そして解決するのも、もちろん想像力です。モノづくりにおいては出来上がりを想像できる能力、使われているシーンを想像できる能力は必須です。それは使い手を慮るとか思いやりなどにも結び付きます。

想像することは他の動物にはない人間に与えられた能力と言われています。動物も巣を作ったり、餌を取るために仕掛けを作ったりしますが、それは想像の産物ではなく本能による創造です。人間は想像力があるがために将来に不安を持つ、悩みを持つなどのネガティブな感情を持ってしまうという側面もあります。

世の中の変化のスピードがますます早くなってくると10年後、20年後を想像することさえ難しくなっています。アップル製品の素晴らしさは誰もが認めるところですが、製品がもたらす未来の世界を想像していたスティーブ・ジョブズは、社員に「製品ではなく夢を売れ」と言いました。ハードよりも、それらの製品によって実現可能な未来の世界を想像しろということだと思います。
クリエーターたるもの、シビアーな目による観察力と洞察力、そしてそこから導かれるより良い世界を想像=imagineすることを忘れたくないと思います。
(画像はニューヨーク、セントラルパークにあるジョン・レノンの記念碑)

プロダクトデザイナー/CCCプログラムディレクター
神津宏昭

〈このコーナーは個人の見解リポートです〉