パフォーミングアーツ・ダイアログス シーズン2 OUR FESTIVAL – 私たちのフェスティバルを考える。 第1回:フューチャーセッション「参加と対価」
※新型コロナウイルス感染症の状況をみてオンライン開催となりました。
CCCが主催し昨年度に開催した対話型イベント「パフォーミングアーツ・ダイアログス( 以下PAD)」を本年度も継続いたします。COVID-19の広がりとともに芸術文化の存在意義が問われた2020年。パフォーミングアーツも大きなジレンマに対面することになりました。「不要不急」と「三密」への返答は1年以上を経た現在でも明確な答えを示せないままではないのでしょうか。
PAD2年目はシーズンテーマを「our festival – 私たちのフェスティバルを考える」として年間4回の対話イベントを予定しています。第1回目は「参加と対価」をテーマにセッションします。初年度PADはまず「アーティスト」とは誰なのかを考えるために、「職業」という側面から対話を重ねました。そのときのキーワードは専業と兼業/副業です。ここ静岡に関わらず日本において芸術文化の担い手は実はほとんどが専業アーティストではないことが浮かび上がりました。そのような状況を踏まえ本年度は「対価」というところから対話を始めていきたいと考えています。
今回のゲストは瀬戸内サーカスファクトリー代表田中未知子氏とSPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部横山義志氏。両氏は日本のみならず欧州とも深いコネクションを持ちます。昨年、私たちは日本と欧州のコロナ禍における芸術支援の違いに愕然となりました。芸術が生活に欠かせないものとして根付く欧州のパフォーマミングアーツやアーティストのリアルな現状を参照しつつ、持続可能なパフォーミングアーツのあり方を探っていきます。
■日 時:2021年6月4日(金) 19:00 – 21:00 (開場18:30)
■場 所:当イベントはオンライン開催となりました。
■ゲスト:田中未知子(瀬戸内サーカスファクトリー代表)
横山義志(SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部)
■募集人数:40名(先着順、要予約)
■参加無料
■主 催:CCC 静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター
ゲスト
田中 未知子(たなか みちこ)
瀬戸内サーカスファクトリー代表 / アーティスティック・ディレクター
北海道出身。新聞社事業局で勤務していた2004年、フランス現代サーカスの招聘に携わり、サーカスアーティストたちの「身体いっぽんで生き抜く」その生き方に衝撃を受ける。数年後、プロデュースの専門家になるために退職、渡仏。2009年に日本初の現代サーカス専門書「サーカスに逢いたい~アートになったフランスサーカス~」を出版。越後妻有大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭2010のパフォーミングアーツ担当をつとめる。2011年に「瀬戸内サーカスファクトリー」の活動を始め、2014年一般社団法人化。香川を拠点に全国で作品を創作・発表、人材育成にも取り組み、2017年にはアジア初となる「シルコストラーダ」(EU認定の国際サーカスネットワーク)正規メンバーに承認される。
横山 義志(よこやま よしじ)
SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部、東京芸術祭国際事業ディレクター、学習院大学非常勤講師、ON-PAM舞台芸術制作者オープンネットワーク理事・政策提言調査室長。1977年千葉市生まれ。生物学を学んだのち、西洋演劇史を専攻。2000年に渡仏し、2008年にパリ第10大学演劇科で博士号を取得。2007年からSPAC制作部、2009年から同文芸部に勤務。主に海外招聘プログラムを担当し、二十数カ国を視察。2014年からアジア・プロデューサーズ・プラットフォーム(APP)メンバー。2016年、アジア・センター・フェローシップにより東南アジア三カ国視察ののち、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)グランティーとしてニューヨークに滞在し、アジアの同時代的舞台芸術について考える。論文に「アリストテレスの演技論 非音楽劇の理論的起源」など。